1話5分で読めるギリシャ神話

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純愛の神話 知っておきたいベスト3

純愛の神話 知っておきたいベスト3

約200エピソードがある〈1話5分で読めるギリシャ神話〉が教える、これぞ!【純愛の神話ベスト3】
「エロースとプシュケー」はアクセス数第1位、『ロミオとジュリエット』のモチーフになったギリシャ神話とは? 若者の無謀が招いた死「ヘーローとレアンドロス」

エロースとプシュケー

「愛は、疑いと一緒にはいられない!」

女神アフロディーテはプシュケーの美しさに、自分の神殿に訪れる人々が少なくなったと息子エロースに愚痴をこぼしました。

「あの恥知らずなプシュケーに、不細工な男を恋するようにしむけておくれ」

エロースはプシュケーの寝室に入り、母の言いつけのように苦い泉の水を飲ませようとしました。が、彼女の美しさにドギマギし、間違って愛の矢で自分を刺してしまったのす。二人の恋の始まりです。

森の宮殿で、奇妙な二人の生活が始まりました。それは、エロースは夜にしか宮殿に帰らず、一つの決まりをプシュケーに言っていたのです。
「私がお前の夫ですが、絶対に私を見てはいけません」
それでも、二人は幸せに暮らしていました。

ある日、プシュケーは二人の姉を宮殿に招きました。二人の姉は妹の豪華な暮らしに嫉妬し、かつてのアポローンの神託「プシュケーは人間の誰とも結婚できぬ」を引き合いに出して、プシュケーの夫は化け物かもしれないとそそのかしました。
プシュケーは不安になり、その夜こっそりランプとナイフを持って寝室に入りました。

いつものように、エロースがやってきました。二人は愛をささやき、その後エロースは眠ってしまいました。プシュケーはここぞとばかりランプを灯しました。

エロースとプシュケー
シモン・ヴーエ〈エロースとプシュケー〉

「まぁ、なんという美しさ!」
動揺したプシュケーは、ランプの熱い油をエロースの肩に落としてしまいました。
「愛は、疑いと一緒にはいられない!」
と、エロースは言い残し、翼を広げ夜空に飛んでいってしまいました。

エロースを探しに旅だったプシュケー。ですが、見つかりません。とうとうエロースの母である女神アフロディーテにお伺いをたてに女神の神殿に行きました。女神はプシュケーに嫉妬していましたから、無理難題を彼女に言いつけます、プシュケーの3試練です。

第1の試練(神殿の穀物倉にて)
小麦、大麦、えんどう豆などが、まじったまま大量にありました。
「それぞれを選り分けて、夕方までにそれぞれの山にしておくように」

第2の試練(羊毛がり)
「あの森の水辺にいるヒツジの毛を取ってきて、私に羊毛の見本として持ってくること」

第3の試練(冥界)
「冥界の女王ペルセポネーから、肌のツヤが出る化粧品をもらってくること」
冥界には死んだ人しか行けません。

はたして、プシュケーはこの3試練をクリヤーすることができるでしょうか?そして、再びエロースの愛を得ることができるでしょうか?

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ピューラモスとティスベー

ロミオとジュリエット
※『ロミオとジュリエット』のモチーフになったギリシャ神話です。

ピューラモスとティスベーは隣どうし。親に反対されていた二人は、家の間の壁の割れ目から、親には内緒で愛を囁いていました。ある日、二人は国はずれの霊廟にある1本の白い桑の木がある泉で待ち合わせることにしました。

ヴェールで顔を隠したティスベーは、ピューラモスより早くやってきました。すると、口を血で真っ赤にした牝ライオンが、泉の水を飲みにやってきました。急いで逃げ出したティスベー。その時、ヴェールを落としてしまいました。ライオンはヴェールをもてあそび血をつけると、引き裂いてしまいました。

後からやってきたピューラモス。血で真っ赤に汚れたヴェールを見つけて嘆きました。ティスベーが死んでしまったと早合点したからです。
「私の血もそのヴェールにしみ込ませよう。血だけでも一緒になろう」
彼は剣を取り出すと、胸に突き刺しました。吹き出した血は、白い桑の木を真っ赤に染めました。

戻ってきたティスベー。
「え?これがあの白い桑の木、真っ赤になってる。場所を間違えた?」
しばらくして、息も絶えだえの胸に剣の刺さったピューラモスを見つけると、
「もう、死さえ私たちを引き裂くことはできません。神よ、私たちをひとつの墓に埋めてください」
ティスベーはピューラモスの胸に刺さった剣を引き抜くと、自分の胸に突き刺しました。

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ヘーローとレアンドロス

若者の恋は無謀で、たびたび悲しい結果を招いてしまいます。海を挟んだ二人の若者の恋、女の名はヘーロー、男の名はレアンドロスの場合もそうです。

ヘーローは神殿の神官であったので、恋は禁じられています。そこで、ヘーローが灯す火を目印にして、レアンドロスが夜の真っ暗な海を泳いで彼女に会いに来ていたのです。

春や夏など温かい季節は、まだ海も穏やかで良かったのですが......

冬の嵐の夜も、レアンドロスは海に飛び込んだのです。いつも通りヘーローの灯す火を目印に泳ぎ渡れると思っていたのです。ところが、嵐の強風のため、ヘーローの灯す火はすぐ消えてしまいます。おまけに、真っ暗な海は荒れて、レアンドロスは高い波にもてあそばれ、ついに力尽きてしまいました。

次の日の朝、レアンドロスは海辺に打ち上げられました。それを見たヘーローはしばらく彼に抱きついていました。が、急に立ち上がり駆け出すと塔の上に登って行きました。そして、彼女は海に飛び込んだのです。

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ヘーローとレアンドロス
ウィリアム・エッティ〈ヘーローとレアンドロス〉