1話5分で読めるギリシャ神話

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忌まわしき血!母パーシパエーと姉妹アリアドネーとパイドラー

どんな理由があるにせよ、恋愛の女神アフロディーテ(ビーナス)の恋の力は、避けることができません。そんな牡牛に恋する母パーシパエーの娘二人も、すぐに恋のとりこになります。
テーセウスに恋した姉アリアドネー、テーセウスの前妻の息子ヒッポリュトスに恋した妹パイドラー。『この母にしてこの娘あり』(エゼキエル書16章36-41)でしょうか。

忌まわしき血!母パーシパエー、姉アリアドネーと妹パイドラー

ミノタウロスの母パーシパエー

パーシパエーは、太陽神ヘーリオスとペルセーイスの娘。一時は大勢力を誇ったクレータ島のミーノース王の妃です。パーシパエーの姉妹には『オデュッセイア』の魔女キルケー、姪には『アルゴー船の遠征』の魔女メーデイアがいます。だから、パーシパエーも魔女なのです。
夫ミーノース王が浮気する時、魔法を夫にかけます。夫は女と寝る度に、関節から獣が放射され、相手の女を殺してしまうのです。だから、パーシパエーはたくさんの女性を殺しました。

パーシパエーが有名なのは、あのラビリンスに幽閉された怪物ミノタウロスの母だからです。このミノタウロス誕生の裏には理不尽ですが、夫ミーノース王の海神ポセイドーンヘの裏切りがありました。そのために、牡牛に欲情し、ダイダロスの作った牡牛のハリボテに入り、牡牛に犯されます。生まれたのが、ミノタウロスです。

この母にしてこの娘あり

他にも2つの説があります。
一つ目の説が、女神アフロディーテ(ビーナス)とアレースの浮気をパーシパエーの父である太陽神ヘーリオスが女神の夫ヘーパイストスに告げたからです。これまた、女神が太陽神ではなく娘に牡牛に恋させたという理不尽な理由です。
もう一つの説は、パーシパエー自身が女神アフロディーテの崇拝をしなかったため、女神が牡牛に欲情させたというものです。

どんな理由があるにせよ、恋愛の女神アフロディーテ(ビーナス)の恋の力は、避けることができません。そんな牡牛に恋してしまう母パーシパエーの娘二人も、すぐ恋のとりこになります。テーセウスに恋した姉アリアドネー、テーセウスの前妻の息子ヒッポリュトスに恋した妹パイドラー。
「この母にしてこの娘あり」(エゼキエル書16章36-41)でしょうか。

テーセウスに見捨てられたアリアドネー

ミノタウロスを退治して、「アリアドネーの糸」によってラビリンスを脱出したテーセウス。アリアドネーを伴って、クレータ島を脱出します。途中、ディオニュソスの島ナクソスで休憩中、ミーノース王の追っ手が近づいてきました。テーセウスたちは急いでナクソス島を出発。しかし、アリアドネーは昼寝していて出発に気づかず、取り残されてしまいました。この後、酒神ディオニュソスの妻になります。恋に狂ったとしても、妹のパイドラーと比べればまだ幸せと言えます。

前妻の息子ヒッポリュトスに恋したパイドラー

テーセウスの後妻になったパイドラー。二人の子供を産んだ後、あろうことか前妻の息子ヒッポリュトスに恋をします。しかし、このヒッポリュトスは男でありながら、処女神アルテミスの狩りにお伴するほどでの堅物で、恋に全く関心がないのです。
だから、継母パイドラーの恋をはねつけました。その結果、夫テーセウスにばれることを恐れ、「ヒッポリュトスに襲われた」と嘘の手紙を残し、首をつって死んでしまいました。テーセウスはその手紙を真実とし、息子を呪い、海神ポセイドーンに息子の死を祈ります。結果、ヒッポリュトスも死んでしまいます。

なぜ、前妻の息子に恋をするようになったのか?
パイドラーが女神アフロディーテをないがしろにしたからだと言います。
ギリシャ悲劇『ヒッポリュトス』(エウリピデス作)に詳しく書かれています。近々アップ予定です。

パーシパエーの姉キルケーと姪メーデイアの激情の恋

パーシパエーの姉キルケーも自分の魔法をかけた飲み物キルケゴールを飲んでもが効かないオデュッセウスをすぐベッドに誘いました。二人の子供を設けています。

パーシパエーの姪メーデイアも、イアソーンに一目惚れ。イアソーンと一緒に逃げる時、弟アプシュルトスも連れて行きます。メーデイアの父アイエーテース王の追っ手が来ると、その弟をいとも簡単に殺して体をバラバラにして海に投げ捨てます。追っ手が弟のバラバラの手足を探し集めている間に逃げたのです。また、イアソーンに女ができると、イアソーンとの二人の子供を殺して逃げてしまいます。逃げた先がアテナイで、テーセウスの父であるアイゲウス王と夫婦になります。

この家系は、みんな恋多き女なのです。

牡牛に恋したパーシパエー
ミノタウロスの誕生

テーセウスに見捨てられたアリアドネー
【テーセウス物語 中編 ミノタウロス退治とペイトリオスとの出会い。

前妻の息子に恋したパイドラー
【テーセウス物語 後編 ヒッポリュトスの死とペイトリオスと冥界へ。

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一望百景