花の神話 ベスト3-2
(更新日:2021.02.18)
蓮の花になった母ドリュオぺー。子への思いと花に息づく生命を教えてくれます。
嫉妬深いおばさんのイメージのヘーラーの乳が、花言葉「純潔」を持つ白ユリの起源とは!
しかし、ヘーラーはゼウス一筋で、まさに「純潔」を貫いた女神です。
人間の娘レウコトエに嫉妬した水のニンフ、クリュティエ。この二人は、罪を犯したわけではありません。アポローンに一途な恋をしただけなのです…
蓮の花になったドリュオぺー
「ガランティス イタチのお話」は、ヘラクレスの母アルクメネーが、息子ヒュッロスの妊娠した嫁イオレーに自分のお産の思い出を語ったものでした。
すると今度は、イオレーが自分の身の上話をはじめました。
「でも、お母さま。そのイタチに変身した娘は私たちの縁者ではありません。
私のお姉さまの不思議な話をしたら、どうお思いになるでしょう。
思い出すと涙が出てきて...、うまく話せるかどうか分かりません」
ある日、イオレーと1才になった子供を抱いたドリュオペーは湖の岸辺にやってきました。その岸辺には、蓮が花を咲かせています。ドリュオペーは、この蓮の花を子供に与えようとして、一輪摘みました。イオレーも花を摘もうとしたら、
「えっ!血が?」
花から血のしずくが落ち、長くのびた茎がブルブルふるえているのです。
【蓮の花になったドリュオぺー】を読む
天の川の起源とゼウスの妃ヘーラーの乳とユリの花
ゼウスはヘラクレスを不死にするため、無理やりヘーラーに授乳させました。来るべき最大の戦いギガントマキアに対する備えからです。
寝ているヘーラーの乳を吸うヘラクレス。その力があまりに強く、女神はびっくりして起きあがりました。その時、片方の母乳が上に飛びちり〈天の川〉になり、もう片方の母乳が地に落ちて〈白ユリ〉になったといわれています。
白ユリはヘーラーの象徴。また、白ユリの花言葉は「純潔」「威厳」。「威厳」、まさに大神ゼウスの妃にふさわしいはな言葉です。
【ヘラクレスの誕生】を読む
人間レウコトエに嫉妬した水のニンフ、クリュティエ
アポローンの恋人である水のニンフ・クリュティエ。人間レウコトエに対して嫉妬しました。
「アポローン様、今までの私への愛は、どこへ行ってしまったの!
人間の分際で私を押しのけるとは、けっして許せない!」
クリュティエはレウコトエの父オルカモス王のところへ出向き、あることないこと告げ口します。
「お前の娘は淫らだ。その色気でアポローンを誘惑し、密通している。
いつになっても、神を元来の恋人である私に返してくれない!」
気性の荒いオルカモス王は、怒りからレウコトエを深い穴に生き埋めにしてしまいます。
はたして、アポローンはどう出る?
【ひまわりになったクリュティエ】を読む
【ギリシャ神話の本を集めました】 | ||||