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パンドラの箱ウォーターハウス〈パンドラの箱〉

パンドラの箱が意味するものは?

パンドラの箱とは?

パンドラの箱は、ギリシャ神話に登場する神秘的な箱で、あらゆる災厄を封じ込めていたと伝えられています。ゼウスはパンドラにこの箱を託し、決して開けてはならないと命じましたが、彼女の好奇心から箱を開け、災厄が世界中に広まったと言われています。

パンドラの箱は象徴的なテーマ

「開けてはいけないパンドラの箱とは何か」というテーマは、パンドラの箱が象徴するものを求める人々に関心があります。

この箱はしばしば、悪影響をもたらすもの、触れてはならないもの、秘密やトラウマを示す象徴として用いられます。同様に、現代社会では政治的、経済的な不安定さ、環境問題、戦争などの諸問題をパンドラの箱になぞらえて表現することがあります。

パンドラの箱に残った「希望」の捉え方

ギリシャ神話ではすべての災いが地上に出てしまった時、「希望」だけが箱の底に残っていました。このことを良いとするのか、悪いとするのか?人によって解釈が違ってきます。あなたは、どちらですか?

  • 世の中は悪いことだらけだ。希望などありはしない!
  • すべての悪が世に蔓延してしまったが、希望だけはここにある!

パンドラの箱[あらすじ]

プロメテウス、天上から〈火〉を盗む

神が生き物を創造した時の話です。

それぞれの生き物には、自ら生きていくために必要な力が与えられました。鳥にはツバサを、馬には速く走る能力を、魚には水中でも生存できるエラを与えました。

兄プロメテウスが指導し、弟エピメテウスがそれを実際に行いました。

しかしその贈り物が尽きた後、人間に与えるものがありませんでした。そこでプロメテウスは考えました。「それでは、人間には天上の〈火〉を与えよう」。彼は鍛冶の神ヘパイストスの炉から火を盗むことを決意しました。

そしてプロメテウスは火を盗み、大きなウィキョウの中に隠しました。その後、喜んだエピメテウスがその火を人間に与えました。こうして人間は火を使い、さまざまな技術を身につけることができるようになったのです。

プロメテウス、ゼウスをだます

神と人間の間には1つの問題がありました。それは、神への供物である牛や羊の生贄の食事を神と人間でどのように分けるかという問題です。

プロメテウスは考えました。一方の食事には、おいしい肉と内臓を皮で包みました。もう一方は、固い骨をアブラ肉で包みました。大神ゼウスはプロメテウスの思惑通り、アブラ肉で包まれた骨を選びました。

しかし、ゼウスはだまされたのでしょうか? その選択にはある意図が隠されていました。

「人間を愛するプロメテウスめ! ぬくぬくと育つ人間め!」人間とプロメテウスはゼウスの怒りを買ってしまいました。

パンドラバッテン〈パンドラの創造〉

パンドラの誕生

大神ゼウスは、何でも作れる鍛冶の神ヘパイストスに美しい女を作るよう命じました。早速、ヘパイストスは、泥をこねて女性の形を作り、命を吹き込みました。オリンポスの神々は、この女性に様々なものを贈りました。飾りや衣服、手芸や料理の技術、悪意までも贈ったのです。

そこで、この女性はパンドラ(すべての贈り物を受けた女性)と名付けられました。

そして、大神ゼウスは「決して開けてはならない」と言って、箱をパンドラに持たせることにしました。この箱の中には、あらゆる病気や災いなどが入っていたのです。そして、ゼウスの意図である〈あるもの〉も紛れ込んでいました。

その頃、プロメテウスは大神ゼウスの怒りから逃れるために旅に出ていました。旅立つ前に、弟エピメテウスにこう忠告しました。「神々からはどんな贈り物も受け取ってはならない。それが人間の災いをもたらすからだ」と。

数日後、伝令の神ヘルメスが神々からの贈り物として、箱を持ったパンドラを連れてきました。弟エピメテウスは、喜んでパンドラを受け取りました。パンドラの美しさに、兄プロメテウスの忠告をすっかり忘れてしまったのです。

ヘルメスとパンドラ〈ヘルメスに連れてこられるパンドラ〉

パンドラ、箱を開ける!—大神ゼウスの計画

エピメテウスはパンドラを妻に迎え、しばらくは幸せに過ごしていました。しかし、決して開けてはならないと命じられていた箱のことが、パンドラの心を引きつけ、耐えられなくなりました。

「開けてはならない」という禁じられたものほど人間の好奇心をそそるもの。パンドラも例外ではありませんでした。

ある日、エピメテウスが外出している間、好奇心に駆られたパンドラはとうとう箱を開けてしまいました。すると、病気や憎しみ、嫉妬などのあらゆる悪いものが、黒い霧とともに飛び出してきました!

恐怖に駆られ、パンドラは急いで箱を閉じましたが、すでに中身は空っぽでした。実は、これが大神ゼウスの計画だったのです。

エピメテウスが戻ってきた時、パンドラは泣いていました。「何があったの?」と尋ねるエピメテウスに、彼女はただ泣くばかりでした。

その時、箱の中からやさしい声が聞こえました。「フタを開けてください。私は希望です」。エピメテウスは戸惑いながらもフタを開けると、希望の女神が現れ、空へと舞い上がりました。パンドラとエピメテウスは、明るい光に包まれました。




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