1話5分で読めるギリシャ神話

ギリシャ神話の神・女神・英雄のエピソードが、絵画で分かりやすい。また、ギリシャ神話はあなたの美術鑑賞に役立ちます。〈1話5分で読める聖書-アートバイブル

母の悲哀 ベスト3

(更新日:2021.10.20)

ニオベー「この子だけは助けてください!」
ヘカベー「生贄になった娘、さらに最後の望みポリュドロスまで…」
イオカステー「国を救ってくれた夫オイディプス王は、自分の息子だった…」

母の悲哀 ベスト3

誇りから言った言葉で、子供14人すべて殺されたニオベー

女神レートーとその子アポローンとアルテミスを祭る日。テーバイ国王アンピーオーンの妃ニオベー。7人の息子と7人の娘が大変誇らしく、
「私には7人の息子と7人の娘がいる。しかし、女神にはたったの2人の子供しかいないではないか。市民たちよ、祭りはやめて、いますぐ家へ帰りなさい」と、集まった民衆に言い放すニオベー。

憤慨した女神レートー「私は、2人を誇りにしています。お前たちが母さんの尊厳を守ってくれないと...」
「母上、それ以上おっしゃいますな。話は処罰を送らせるだけですから」と、アポローン。ただちに妹アルテミスと一緒に弓矢を持ち、街の塔に降り立つや数本の矢を放ちます。矢は、たちまち息子7人を殺してしまいます。

このショックで、夫アンピーオーンは自殺。
「それでも、私には7人の娘がいる!」とニオベー。集まっっていた娘6人もすぐに射殺されてしまいます。とうとう、ニオベーは末っ子の娘を抱きかかえると叫びました。

はたして、末っ子の娘の運命は?

ニオベーの悲哀、女神レートーの怒り】を読む

ニオベー
P=C.ジョムベール〈アポローンとアルテミス、ニオべの子を殺す〉

トロイア王妃ヘカベー、戦争の犠牲者は女たち

「王女ポリュクセナを生け贄として、捧げよ」
トロイア陥落後、ギリシャ軍は帰る途中トロイアの対岸トラキアの港で休んでいました。そこへ、突如現れたアキレウスの亡霊。

戦争で失ったヘカベーの有名な子は、ヘクトール、パリス、デーイポボス。今やヘカベーの唯一の慰みは、一緒に連行されていた娘ポリュクセナ。もう一人の娘カッサンドラーは、ギリシャ軍総大将アガメムノンの奴隷になっていました。

ポリュクセナが生贄となり、生きる望みを失ったヘカベー。
「娘よ、おまえにしてあげることは、母の涙とひとつかみの異国の砂だけ。わたしは敵に殺させるために、息子や娘を生んだのか! いや、まだトラキア王にあずけた最愛の末息子ポリュドロスがいる」。そう思い、力をふりおこしたヘカベー。ポリュクセナの遺体を抱きかかえ海辺に行きます。

すると、なんということでしょう。最後の望みポリュドロスの遺体が、岸辺に打ち上げられていたのです。トロイア陥落の知らせが届くと、トラキア王ポリュメストルはポリュドロスを剣で殺し、崖からつき落としていたのです。

意を決したヘカベー。トラキア王に会いに行きます。「ポリュメストル殿、隠し持ってきた黄金を息子に渡してはもらえまいか」

「ヘカベー様、今回の黄金も前に預かっている持参金もみな、ご子息にお渡しいたします」その時、王妃と侍女たちはトラキア王に飛びかかります。トラキア王の家臣たちはヘカベーたちを取り囲むと、石を投げつけました。

はたして、ヘカベーと次女たちの運命は?

トロイア王妃ヘカベーの運命】を読む

ヘカベーとポリュクセナ
M.ジョセフ・ブロンドル〈ヘカベーとポリュクセナ〉

オイディプス王の妃イオカステーは実の母親

「朝は四本足、昼は二本足、夕方には三本足の生き物は何か?」
この謎を解いたオイディプス王。テーバイ先王の妻イオカステーと結婚し、二男二女の子供がありました。
しかし、今のテーバイには疫病が蔓延しています。その原因を神託に求めると、「先王を殺した犯人が捕まっていないから」とわかりました。

オイディプス王はと布告しました。「犯人を捕らえたら、街から追放、または処刑する」

預言者テイレシアースを呼んで真相を確かめます。預言者は頑なにそれには答えず、王の怒りを買ってしまいます。そして、最後に「王がその原因です」と立ち去りました。

不安になったオイディプス王を慰める王妃イオカステー
「先王は自分の子に殺されると神託がありましたが、町外れの三叉路で複数の悪人に殺されました」と、神託はあてにならないと王を慰めます。

そのことが王を不安にさせます。かつてその三叉路で、いざこざからそれらしい老人を殺していたからです。その時ただ一人生き残った従者は、オイディプスが王になった時、神託が成就した恐れから羊飼いとなって田舎に隠れました。

隣国コリントスの使者
「コリントス王が死んで、オイディプス様が後継者に選ばれました」と使者。コリントス王の子であると信じていたオイディプスは「両親を殺す」と神託があったことから、「母がまだ健在なので帰れない」と告げます。

「オイディプス様はコリントス王の実の子ではありません。自分がテーバイの羊飼いからくるぶしが貫かれた赤子をもらいうけたのです」と、使者はここで秘密を打ち明けました。

真相に気付いたイオカステーは、館の中へ走って行きました。

はたして、オイディプス王と母であり王妃であるイオカステーの運命は?

オイディプス王 前編】を読む

イオカステー
〈イメージ〉

次のページへ

【ギリシャ神話の本を集めました】