1話5分で読めるギリシャ神話

ギリシャ神話の神・女神・英雄のエピソードが、絵画で分かりやすい。また、ギリシャ神話はあなたの美術鑑賞に役立ちます。姉妹サイト〈1話5分で読める聖書-アートバイブル

ポセイドーンとアンピトリーテー

ポセイドーンとアンピトリーテー
ニコラ・プッサン〈ポセイドーンとアンピトリーテーの勝利〉フィラデルフィア美術館

ゼウスは天空、ポセイドーンは大海、ハーデースは冥界の王に
クロノスのティーターン神族と戦った「ティタノマキア」、ゼウスは大地女神ガイアのアドバイスにより、巨人キュクロプスを味方にしました。この巨人から、ゼウスは雷電、ポセイドーンは三叉の矛、ハーデースはかぶると姿が消える兜を贈られました。これらの武器により、戦いに勝つことができたのです。この後くじ引きで、ゼウスは天空、ポセイドーンは大海、ハーデースは冥界の王になりました。

また、この三神が中心になったオリンポスの神々は、次の巨人族との戦い「ギガントマキア」にも勝利することができました。

ポセイドーン、アンピトリーテーに求婚
アンピトリーテーは、海神ネーレウスとオーケアノスの娘ドーリスとの間の50人の娘ネーレイデスの1人。大波を引き起こしたり、巨大な怪魚や海獣を数多く飼ってもいました。ポセイドーンは彼女に求婚しましたが、彼女は拒否。オーケアノスの宮殿に隠れてしまいました(一説にはアトラースの元に)。

トリトン・ポセイドン・アンピトリーテー
〈トリトン・ネプチューン(ポセイドーン)・アンピトリーテー〉

ポセイドーンは、イルカたちにアンピトリーテーを探させました。すると、一頭のイルカが彼女を発見し、ポセイドーンの元へと連れて帰りました。こうして、ポセイドーンはアンピトリーテーと結婚。

この功績からイルカは夜空に上げられ、イルカ座になりました。ポセイドーンとアンピトリーテーの子がトリトーンです。日本では、手塚治虫のマンガから「トリトーン」は可愛らしいイメージがありますが、絵を見るともともとは怖い生物です。トリトーンはポセイドーンに従っていることが多く、また漠然と海に例えられることもあります。

ポセイドーンとアテーナとの争い
アテーナイが都市としてまだ名前もなかった頃、最初のケプロプス王の時代、この市の支配権をめぐり、ポセイドーンと女神アテーナが争いました。神々の裁定で、この市民によりよい贈り物をした方が、この市の守護神となることが決まりました。

ポセイドーンは三叉の矛で地をうち泉を湧き出させたとも、素晴しい馬を贈ったとも言われています。アテーナはオリーブの木を贈りました。神々の裁定で、オリーブの木の方がこの都市にとっては有益とされ、アテーナの勝利となり、アテーナイ市と名付けられたのです。

ポセイドーンとアテーナの戦い
ガロファロ〈ポセイドーンとアテーナの戦い〉

ポセイドーンの怒りとゼウスの仲介
ポセイドーンは怒り、アテーナイに洪水を起こしました。とうとう、ゼウスが仲介に入り、アクロポリスにアテーナ神殿を、エーゲ海に突き出たスニオン岬にポセイドーン神殿を築くことにより、この二神は和解しました。

メネラオス王以前のトロイア王ラーオメドーンの時代、ポセイドーンとアポローンは頼まれてトロイアに城壁を築きました。トロイアの城壁が最後まで落ちなかったのは、このふたりの神々の功績です。

ラーオメドーン王はこの城壁の報酬をしなかったため、アポローンは疫病を、ポセイドーンは巨大な海の怪物を送りました。この怪物は、ヘラクレスによって退治されました。ヘラクレスはわざと呑み込まれてこの怪物の中に入り、三日間腹の中から攻撃し、この怪物を倒したということです。このようなことから、トロイア戦争の際、ポセイドーンはアカイア(ギリシャ)側につくことになったのです。

が、アポローンはトロイア側につきました。〈オリンピックの起源〉参照