1話5分で読めるギリシャ神話

ギリシャ神話の神・女神・英雄のエピソードが、絵画で分かりやすい。また、ギリシャ神話はあなたの美術鑑賞に役立ちます。〈1話5分で読める聖書-アートバイブル

アフロディーテ(ビーナス)の誕生

(更新日:2021.04.26)

ギリシャ神話では「アフロディーテ」、ローマ神話では日本人にはおなじみの「ビーナス」と呼ばれます。女神の子供がエロース(アモールまたはクピードー)です。
アフロディーテはエロースとプシュケーの恋愛・結婚では怖い姑(しゅうとめ)になり、プシュケーに3つの試練を課します。

ヴィーナスの誕生
サンドロ・ボッティチェッリ〈ヴィーナスの誕生〉ウフィッツィ美術館
モデルは、シモネッタ・カッタネオ・ヴェスプッチ(享年23才)。 パッツィ家の陰謀で殺されたジュリアーノ・デ・メディチ(享年25才)の愛人。ジュリアーノはロレンツォ・イル・マニフィコの弟です。

ウラノスの男根が大海原に投げ入れられ
湧き立つ泡からアフロディーテ(ビーナス)が誕生

ゼウスの父クロノスが、その父ウラノスの男根をアダマスという金属の鎌で刈り取り、大海原に投げ入れました。落ちたところから白い泡が湧き立ち、その中から女神アフロディーテ(ビーナス)が誕生しました。

女神アフロディーテは西風ゼフィロスに運ばれ、やがてキュプロス島へ。それで、この島は女神の聖地となったのです。アフロディーテは季節の三女神に美しい衣を着せられると、オリュンポスの神々の宮殿に連れられてゆきました。全ての男神はその美しさに心を奪われ、女神を妻にと望みました。

ゼウスは自分の息子ヘーパイストスを夫に選びました。自分のために、息子が一生懸命雷霆(らいてい)の矢を鍛えあげたからです。女神の中でも一番美しいアフロディーテが、男神の中でもひときわ醜いヘーパイストスと結ばれたのです。

軍装を解かれる軍神マルス
ダヴィッド〈軍装を解かれる軍神マルスとビーナス〉

アフロディーテ(ビーナス)には多くの愛人がいます

夫が醜いことが原因かどうかは分かりませんが、女神には軍神アレース(マルス)をはじめ、トロイアの武将アンキセス、若いアドニスらの愛人がいました。アフロディーテとアンキセスの子がトロイアの英雄でローマ建国の祖となったアイネイアースです。

アフロディーテは〈ケストス〉と呼ばれる美しい刺繍の帯を持っていて、その帯は相手に愛情をおこさせる力を持っていました。かつて、トロイア戦争の際、ゼウスの妻ヘーラーがこの帯をかりて、浮気性のゼウスの心を引き止めたこともありました。ポセイドーンや他の神がアカイア(ギリシャ勢)に加担するのを、ゼウスの目から隠すためです。この時、ゼウスはアキレウスの名誉のために、彼の母テティスの願いにより一時的にトロイアを優勢にしていたからです。

また、女神の愛した鳥は〈白鳥と鳩〉で、女神が乗る二輪車は白鳥が引きます。また、彼女に捧げられた花は〈バラとギンバイカ〉です。

ゼウスとヘーラー
アンニーバレ・カラッチ〈ケストスを身につけたヘーラーとゼウス〉

ギンバイカ(銀梅花)

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