純愛の神話 知っておきたいベスト3

エロースとプシュケー

「愛は、疑いと一緒にはいられない!」という名言があるギリシャ神話です。
女神アフロディーテは、プシュケーの美しさに自分の神殿に訪れる人々が少なくなったと息子エロースに愚痴をこぼしました。
「あの恥知らずなプシュケーに、不細工な男を恋するようにしむけておくれ」
母の言いつけにしたがい、エロースはプシュケーの寝室に入り、苦い泉の水を飲ませようとしました。が、彼女の美しさにドギマギし、間違って愛の矢で自分を刺してしまったのす。
これが、二人の恋の始まり。
森の宮殿で、奇妙な二人の生活が始まります。それは、エロースは夜にしか宮殿に帰らず、一つの決まりをプシュケーに課していたのです。
「私がお前の夫ですが、絶対に私を見てはいけません」
しかし、「見てはいけません」と言われれば、見たくもなります。ましてや、二人の姉から「おかしい! お前の夫は怪物ではないか?」と言われてしまえば、なおさら見たくなります。
そして、ある夜に......
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ピューラモスとティスベー

ロミオとジュリエット

そう、『ロミオとジュリエット』のモチーフになったギリシャ神話です。
ピューラモスとティスベーは隣どうし。親に反対されていた二人は、家の間の壁の割れ目から、愛を囁いていました。ある日、二人は国はずれの霊廟にある1本の白い桑の木がある泉で待ち合わせることにしました。
ヴェールで顔を隠したティスベーは、ピューラモスより早くやってきました。すると、口を血で真っ赤にした牝ライオンが、泉の水を飲みにやってきました。
逃げ出したティスベー。その時、ヴェールを落としてしまいました。ライオンはヴェールをもてあそび血をつけると、引き裂いてしまいました。
後からやってきたピューラモス。血で真っ赤に染まったヴェールを見つけて「私の血もそのヴェールにしみ込ませよう。血だけでも一緒になろう」と言い、剣を取り出し、胸に突き刺しました。
戻ってきたティスベーは......
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ヘーローとレアンドロス

若者の恋は無謀で、たびたび悲しい結果を招いてしまいます。海を挟んだ二人の若者の恋、乙女の名はヘーロー、青年の名はレアンドロス。
ヘーローは女神アフロディーテ神殿の神官であったので、恋は禁じられています。「アフロディーテ様は許してくださる。なんといったって愛の女神様なんだから」とレアンドロスは説得。
しかし、昼間は人目があります。
そこで、ヘーローが灯す火を目印にして、レアンドロスが夜の真っ暗な海を泳いで彼女に会いに来ていたのです。
春や夏など温かい季節はまだ海も穏やかで良かったのですが、ある冬の嵐の夜......
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