言うことを聞かないと、ラミアがやってくる!
ラミアは、子供をさらう化け物、乳母が言うことを聞かない子供を脅すのによく利用しました。
ラミアは、ベーロスとリビュエーとの娘。
ゼウスに愛され、ラミアが子を産むたびに、ゼウスの妃ヘラが嫉妬して殺してしまうのです。
そのため、ラミアは絶望のはてに他の母親の子どもを奪う怪物になってしまいました。
ヘラはさらにラミアを苦しめるべく、眠りまで奪っってしまいましたので、ゼウスは彼女に眼を外してしまっておくことができるようにしてやりました。
この間には危険はありませんが、眠らずにさまよっている時に子どもを狙ってしまうのです。
ラミアはヘビの女神
また、ラミアはリビアのヘビの女神です。ラミアは、人間の女性の首を持つヘビの姿で崇められていました。
ラミア―は「神々の母」、バビロニアの母神ラマシュトゥ(パズズの配偶者)の異形の1つだったといわれています。
ラマシュトゥは、ヒンドゥー教の女神カーリーに似た破壊者として恐れられていましたが、他方では、「最高の女神」とか「大いなる女王」とも呼ばれてもいました。
パズズとは、アッカドに伝わる風と熱風の悪霊であり、魔神の名です。
1973年の映画『エクソシスト』を覚えている人もいるかと思います。確か、娘のリーガンに取り付いていたのが、この悪霊だったと思います。
中世になると、ラミアは魔女の総称となりました。 15世紀のドイツの神学者の1人は、ラミアとは「老婆の姿をしたデーモンたちのことである」と断言しました。
〈パズズ〉