※本ページにはプロモーションが含まれています。

狼男リュカオン〈狼男リュカオン〉

映画『アンダーワールド』の狼男ライカン

ヴァンパイアの処刑人セリーン(ケイト・ベッキンセール)が、なんともカッコいい映画『アンダーワールド』。この映画に出てくる狼男は、ライカンと呼ばれます。ギリシャ神話では、リュカオンです。(後述)

映画『アンダーワールド2』で、ヴァンパイアとライカンの起源が明らかにされます。

アレクサンデル・コルヴィナスという男があるウイルスに感染し、人類初の不老不死の人間となりました。

コルヴィナスの3人の息子たちも同じく不死の力を持っていましたが、兄マーカスは蝙蝠(コウモリ)に噛まれ吸血鬼(ヴァンパイア)の始祖に、弟ウィリアムは狼に噛まれ狼男(ライカン)の始祖になります。

もう一人の息子が、『アンダーワールド』『アンダーワールド2』で、処刑人セリーンの恋人になるマイケルの祖先です。

ゼウスの怒りによって狼に変えられたリュカオン〈ゼウスの怒りによって狼に変えられたリュカオン〉

ライカン=Lycaon=リュカオン

ところで、ライカンは「Lycaon」と表記され、ギリシャ神話ではリュカオンと呼ばれます。

リュカオンには、色々な説がありますが、ゼウスの怒りに触れ狼男が誕生した神話をご紹介します。(ギリシャローマ神話辞典)

リュカオンは、アルカディア王ペラスゴスとメリボイア(オケアノスの娘)、あるいはニンフのキュレーネーの子。彼は多くの女性との間に50人の息子と一人娘カリストをもうけました。

カリストは父親や兄弟たちとは似ても似つかぬ清純で美しい乙女でした。その美しさから後にゼウスに恋され、ゼウスの妻ヘラにクマに変身させられてしまいます。

リュカオンと息子たちの不敬

アルカディアのゼウス・リュカイオス祭には人身御供が行われ、それに参加したものは犠牲にされた人間を食って、狼になります。その後、8年人肉を食って、9年目に人間に戻るということです。

別説では、リュカオンと息子たちは神に対して不敬で傲慢でした。ゼウスはリュカオンと息子たちの不敬をためすべく、みすぼらしい格好をして彼らを訪ねました。リュカオンの長男マイナロスの提案により、一人の男の子を殺し、その臓腑を犠牲の動物に混ぜて料理を出しました。

ゼウスはこれに怒り、リュカオンと息子たちを雷霆で打ちました。逃げたリュカオンは狼に変えられたともいいます。この時、一番年下のニュクテモスだけは助かりました。それは大地女神ガイアがゼウスを止めたからです。

ニュクティモスはアルカディアの王位を継ぎましたが、リュカオンの息子たちが原因でデウカリオンの大洪水が起こったともいわれています。

【大熊座】息子に殺されかけた母カリスト

デウカリオンとピュラー[ギリシャ神話版ノアの方舟]

ジョルジュ・サンド作狼男「ルピナス」サンド〈狼男「ルピナス」〉