カイロス「チャンスの神は前髪しかない」
(更新日:2021.01.02)
人生には運と不運が何回もめぐってきます。
いくら良い運がめぐってきても、ボーッとしていては逃すだけです。
当たり前ですがチャンスを「チャンス」として確実に捕まえるには、日々準備をしていなければなりません。
たとえば、回転寿司で食べたいネタがあれば、回ってくる前から注意していなければ取り逃すのと同じですね。
フランチェスコ・サルヴィアーティ〈カイロス〉
「幸運の女神には前髪しかない」
「チャンスの神は前髪しかない」
とも言われるギリシャ神話の神の名はカイロス。元来は女神ではなく、男神です。
絵画ではご覧のようなオヤジですが、したの絵では美少年に描かれています。
「好機はすぐに捉えなければ、後から捉えることはできない」という意味。
後頭部はハゲであるので、髪をつかもうとしてもつかめないからです。
カイロスの風貌、頭の特徴から言われるようになりました。
前髪は長いが後頭部が禿げた美少年として表されており、両足には翼が付いています。
カイロスは、ギリシア語で「機会(チャンス)」を意味する Kαιρός を神格化。
元は「刻む」という意味の動詞に由来しているといいます。
キオスの悲劇作家イオーンによれば、ゼウスの末子とされていますが、母は不明。
オリュンピアにはカイロスの祭壇があったと言います。
ギリシア語には、「時」を表す2つの言葉
καιρός(カイロス)=「時刻」
「機会」や一瞬や人間の主観的な時間を表すこともあり、内面的な時間。
χρόνος(クロノス)=「時間」
過去から未来へと一定速度・一定方向で機械的に流れる連続した時間を表現しています。
フランチェスコ・サルヴィアーティ〈正義〉
【ギリシャ神話の本を集めました】 | ||||