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ティテュオスランゲッティ〈ティテュオス〉

アポロンの母レトを襲うティテュオス

ティテュオスは母エラレーの胎内にいたころから巨大な身体の持主でした。

ゼウスは妃ヘラを恐れてエラレーを大地の下に隠し、ティテュオスのみを大地の中から出しました。そのため、大地によって再び生み出された子とも言われています。

ティテュオスはデルポイに向かうレトの姿に欲情し、無理やりレトの手を引きました。とっさに、レトは自分の子アポロンとアルテミスに助けを求めます。

アポロンとアルテミスは、ティテュオスに矢を射かけ、殺してしまいます。

別説では、ティテュオスはヘラの命令で、ゼウスの子を身ごもったまま大地を放浪するレトを襲いましたが、ゼウスの雷に撃たれて死んでしまいます。

ティテュオスへの罰

冥界に行ったティテュオスは罰を受けています巨大な身体を横たえ、2羽のハゲタカがティテュオスの肝臓を喰らっています。まるで、人類の祖プロメテウスとお案じです。

ただし、ティテュオスは冥界で、プロメテウスはカウカーソス山の山頂です。

別説では、彼の肝臓を喰らっているのは1匹の竜で、月が昇ると肝臓は再生するので、罰が永遠に続きます。

『オデュッセイア』に出てくるティテュオス

オデュッセウスが魔女キルケの助言によって、黄泉の国にいるテーバイの大予言者テイレシアースに会いに行きます。もちろん、これから起こることに対して、大予言者の助言を得るためです。

その時、オデュッセウスは、ティテュオスを見かけます。
名も高き大地の女神ガイアの息子ティテュオスが、地上に横たわる姿も見ました。九プレトロン(約270メートル)にわたって、長々と横たわっています。その両側には二羽の禿鷹がとまり、臓腸の中までくちばしを突込んで、肝臓を食い破っています。

ティテュオスは己れの手でこれを防ぐことができません。ゼウスの高貴な妃レトが、風光明媚なパノペウスを過ぎて、デルポイに向かった時、彼女に狼籍を働いた罰を受けていたのです。

ティテュオス

ヴェチェッリオ〈ティテュオス〉