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陽を目指し走るオリオン〈陽を目指し走るオリオン〉

オリオン座の神話をわかりやすく解説します。オリオン座のギリシャ神話は、狩人オリオンと女神アルテミスの悲劇的な恋物語です。

オリオンは海神ポセイドンの息子で、彼の初恋相手は島の王オイノピオーンの娘メロペーでした。しかし、王に多くの贈り物をしましたが、その恋はオリオンを悲惨な目に合わせました。

その悲惨な体験から、オリオンは狩猟の女神アルテミスと知り合うことになります。

オリオンは、海神ポセイドンの息子

オリオンは美しい顔立ちの巨人で、腕の立つ狩人です。彼は諸国を放浪してキオス島にやってきた時、島の王オイノピオーンの娘メロペーに一目惚れしました。結婚の承諾を得るため、得意の狩りでたくさんの野獣を討ち取り、王に献上しました。

しかし、王とメロペーはオリオンを好まず、結婚を承諾しませんでした。彼は島の野獣がいなくなるほど贈り物をしましたが、どうしても良い返事をもらえませんでした。

とうとう、オリオンは力ずくでメロペーを手に入れようとしました。激怒した王は、父である酒の神ディオニュソスに頼んでオリオンを泥酔させ、その両眼をくり抜いて、海辺に捨てました。

盲目になったオリオン、太陽の館へ

盲目のオリオンは鍛冶の槌(つち)の音を頼りに、レムノス島のヘパイストスの鍛冶場にやってきました。哀れに思ったヘパイストスは、職工のケーダリオーンを呼び、オリオンを太陽の館へ案内するよう命じました。

オリオンはケーダリオーンを肩に乗せると、太陽の館を目指しました。やがて館に着くと、哀れに思ったアポロンは太陽の光で彼の目を癒しました。

死せるオーリーオーンとアルテミス〈死せるオリオンと女神アルテミス〉

オリオンとアルテミスの恋

オリオンは狩りに専念しようと、アポロンの妹で狩猟の女神アルテミスと一緒に狩りをするようになりました。いつしか女神は彼に惹かれ、女神に仕えるニンフたちも二人の関係を噂しはじめました。

それを聞いたアルテミスの兄アポロンは、
オリオンは、お前の恋人にはふさわしくない!」と強く言いましたが、アルテミスは従おうとはしませんでした。

アポロンの悪巧み

ある日、オリオンが頭だけ出して海を渡っている時のことです。『あれはオリオンに違いない!』と気付いたアポロンは、妹アルテミスにこう言いました。

遠くに見えるあの小さな島に、矢を命中させることはできるかな!
簡単なことです、兄上

女神は弓矢を取り出すと、運命の矢を放ちました。

矢は、見事に島に命中。島は一瞬揺れると、海面から没しました。すると、水面がみるみる赤く染まり、死んだオリオンが横になってぽっかりと浮かび上がってきたのです。

アルテミスは兄アポロンの悪企みに気付き、絶望感から叫びました。「だましたのね!兄さん!」

嘆き悲しんだ女神は、オリオンを天にあげ星座にしました。巨大なオリオンの星座は、獅子の毛皮をまとい、こん棒を振り上げた勇ましい姿。その後ろには猟犬セイリオスが従っています。

また、アルテミスはこの悲しみから、二度と恋をすることはなかったといいます。ギリシャ神話で処女神といえば、このアルテミス、アテナ、ヘスティアの3女神だけです。

まとめ

オリオンはアポロンの悪巧みで命を落とし、アルテミスはオリオンを星座として天にあげました。その星座は今も冬の夜空に輝き、アルテミスは再び恋をしないと言われています。

アルテミスは女神アテナ、ヘスティアとともに、ギリシャ神話の3人の処女神の一人なのです。

【星座一覧】
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オリオン座