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テセウスに父の武器を示す〈母アイトラー、テセウスに父の武器を示す〉

テセウスの誕生と旅立ち

テセウスは、アテナイ王アイゲウスとトロイゼーン王の娘アイトラーとの子。トロイゼーンで生まれましが、父はテセウスが成長したら、アテナイの後継者にすることをアイトラーに約束しました。父はアテナイへ帰る前に、黄金の剣とサンダルを大きな岩の下に埋めます。テセウスが大きくなったら、これらを証拠として持ってくるようにしたのです。

テセウスが大きくなると、母アイトラーは彼をあの大きな岩のところに連れて行きました。
「素手で動かしてごらん」

テセウスが岩を動かし、埋まっていた黄金の剣とサンダルが出てくると、母は父アイゲウス王の約束を話しました。

テセウスは、数日後アテナイへ出発。

英雄ヘラクレスに憧れていた彼は、安全な海路を選びません。危険な山道を、山賊や追いはぎを退治しながら進みました。中には〈引きのばす男〉プロクルーステースもいました。彼は旅人を〈鉄の寝台〉に縛り付け、体が寝台より短いと引き延ばし、長いとその分切り落として殺していました。テセウスは、同じようにしてこの悪人を懲らしめたのです。

父に認められるテセウスフランドラン〈父に認められるテセウス〉

テセウスと父アイゲウス王の再会

テセウスはアテナイに着くと、アイゲウス王の館を訪ねました。その時の王の妃は、イアソンンから逃げてきたあの魔女メデイア。その魔力によって、この若者が王の息子であると察知していました。

「この若者は怪しい、殺してしまいましょう」
メデイアは自分の立場が悪くなることを考えて、王をそそのかし、毒殺することにしました。

テセウスは剣を脇におき食卓に着くと、毒の入ったグラスをとりました。アイゲウス王はその黄金の剣を見て、またサンダルも確かめ、この若者こそ自分の息子であると確信しました。真相がばれると、メデイアはさっさと二輪車に乗り、またしても逃亡してしました。

テセウス、ミノタウロスの生贄としてクレタ島へ

アイゲウス王とテセウス父子の話は、故郷トロイゼーン、母のことなど尽きることがありません。

しかし、今のアテナイが強国ミノス王のクレータの支配下にあること、毎年7人の少年と7人の少女を、ミノタウロスの生贄として貢いでいることが話題に登りました。

原因は、クレータ王ミノスの息子アンドロゲオースの死でした。

彼は心身ともに優れていて、アテナイの各競技で何回も優勝し、自信にあふれていました。彼は街を荒らしていた凶暴な牛の退治を志願。しかし、逆に牛に殺されてしまったのです。

(一説には、優勝をねたんだアテナイ人に殺されたとも言われています)

アテナイは、強大なクレータと戦争になりました。アテナイは疫病の蔓延もあり、ミノス王に降伏を願い、その代償がミノタウロスの生贄で14人の少年少女でした。

正義感の強いテセウスは怒り、自ら生贄になることを志願。アイゲウス王は反対しましたが、テセウスの意志は変わりません。
クレータに14人の少年少女を送る日がやってきました。もし生きて帰れれば、王は目印に船に白い帆を掲げることをテセウスに約束させました。

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