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はとバス・日帰りバスツアー 私の体験記
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1話5分で読めるギリシャ神話

ギリシャ神話の神・女神・英雄のエピソードを絵画から分かりやすくまとめています。ギリシャ神話は美術を鑑賞する時、必ずあなたの役に立ち想像力を羽ばたかせてくれます。

ミュルミドーン(アリ人間)

アイギーナとユピテル(ゼウス)
ジャン=バティスト・グルーズ〈アイギーナとユピテル(ゼウス)〉

アテーナイ王のケパロスの願い

アイギーナの同盟国アテーナイから、旧友で王であるケパロスがやって来ました。
「ミーノース王のクレータから守るため、わがアテーナイに兵士をお貸しください」
アイギーナ王アイアコスは、快諾しました。
「ご必要な兵力をお与えするのに、数多くの国民を持っております」
「ありがたい、大変うれしく思います」

ケパロスは、先程から気になっていることを問いかけました。
「不思議に思っていたのですが...。多くの若者がおいでですが、皆同じ年頃のように見えます。それにしても、私の面識のある方々が一人もお見受けできません。どうなさったのですか」

すると、アイアコスはうめき声をあげました。そして、悲しみをこめた声で話し始めました。

ゼウスのアイギーナへの愛

「河神アーソーポスの娘アイギーナ、実は私の母親です。ゼウスが母をさらった時のこと。父は母を捜して、コリントスまでやってきました。コリントス王シーシュポスは、ゼウスが犯人だと父に教えました。激怒したゼウスは、シーシュポスに岩を山に運ぶ罰をあたえたのです。
また、ゼウスは雷霆を投げて、父を川底まで撤退させました。そして、ゼウスは母アイギーナをここオイノーネー島に連れてきて、交わり私を生みました。以来この島は「アイギーナ島」と呼ばれるようになったのです」

シーシュポスの岩〉参照

ヘーラーの嫉妬

「女神ヘーラーはゼウスの寵愛を受けた女の名アイギーナをつけたこの島に、嫉妬から怒り、疫病をはやらせました。厚い雲がこの島を被いました。四ヶ月の間、死のような南風が吹き荒れました。疫病は井戸や泉から始まりました。そこを住処とするヘビが地上にはい出し、毒をまき散らしました。毒は下等動物や鳥、山の動物、猪や鹿、熊に、次に犬、牛、羊を襲いました。死骸は、そこかしこにあふれ、空気は毒のある臭いで汚れました。

次に村の者たち、街の者たちも襲われました。顔は真っ赤になり、呼吸も苦しく、舌はざらざらになり、その熱は衣類をはぎとり、地面に伏して熱を冷まそうとしました。が、人の熱は地面まで焦がすようになり、人から人へ感染します。医者もなす術もありません。医者は助けようとして病人から真っ先に感染してしまうからです。そして、死が疫病の唯一の解放者となってしまったのです。ケパロス殿、あなたがご存知であった人々は、この時みんな死んでしまいました」

樫の木に登るアリたち
〈樫の木に登るアリたち〉

一本の樫の木
「私は祭壇の前で祈りました。
『おおゼウスよ、もしあなたがほんとうに私の父ならば、そして、あなたの子を恥と思し召さぬなら、私に私の民をお返しください。さもなければ、私の命をもお召しください!』
すると、雷鳴が轟きました。
『前兆をお受けします。私にとってよき御心でありますように』
すると、近くにたちまち樫の木が生えてきました。大きくなったその幹に、穀物をかかえた多くのアリたちが登っていくのです。私は言いました。
『おお父よ、このアリと同じ数だけ、国民をお与えください』と。

その樫の木は、風もないのにざわざわと音をたて、揺れました。私はその幹に、希望を持って接吻しました」

アイアコスの夢
「その夜のことです。あの樫の木が夢に現れました。その幹や枝には動き回るたくさんのアリがいるのです。その木は枝をふるわせ、アリをふるい落としました。アリはみるみる大きくなり、その固く黒い手足は白くなり、頭は人間の頭に変化しました。おびただしい数の人間となって立ち上がってきました。

そこで、目が覚めました。
すると、外から大勢の人の声が聞こえてくるのです。私はまだ夢を見ているのかと思っていると、息子テラモーンが門を開けて叫びました。
『父上、早く外に出てご覧ください。父上の望みをご覧ください』
私が外に出ると、無数の人間が集まっていました」

このようにアイアコスは、ケパロス王に話しました。このアリから生まれた人間は「ミュルミドーン(アリ人間)」と呼ばれます。アリのようによく働き、規律正しく戦います。このアイアコスの子がペーレウス、その子がアキレウスです。アキレウスはトロイア戦争で、このミュルミドーン人を率いて戦ったのです。

また、アイアコスはその敬虔な人柄から、冥府のカギを冥王ハーデースから預かっていると言われています。

アイアコスと息子テラモーン
〈アイアコスと息子テラモーン〉