1話5分で読めるギリシャ神話

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ヘラクレスの功業2

ヘラクレスとレルネのヒュドラ
ギュスターヴ・モロー〈ヘラクレスとレルネーのヒュドラ〉モロー美術館

第2のヘラクレスの功業は、「ヒュドラーの退治」

ヒュドラーは多くの怪物の父母テューポーンとエキドナの子。アルゴスの地レルネーの泉(アミューモーネーの泉ともいわれる)に生息。9つの頭を持ち、真ん中の大きな頭は不死の水蛇です。吐く息は猛毒で、触れたものはみな死んでしまいます。

ヘラクレスは火矢を水の巣窟に放ち、ヒュドラーを陸地におびき出しました。この時、女神ヘーラーはヒュドラーの助けに大蟹を送りこみましたが、ヘラクレスは簡単に踏みつぶしてしまいました。

鼻と口を布でおおったヘラクレスは、8つの頭を棍棒でたたき落としていきます。ところが、1つの切り口から新しい2つの頭が生えてきます。

ヘラクレスは、従者で甥のイオラーオスに言いました。
「これでは、埒(らち)が明かぬ!森の木を切り、松明にして持ってこい!」

ヘラクレスがヒュドラーの頭をたたき落とすと、即座にイオラーオスはその切り口を松明で焼きました。こうして、8つの頭を倒すことができました。

最後にヘラクレスは不死である真ん中の大きな頭をたたき落とすと、地面に埋めました。その上に大きな岩をおき、二度と出て来れないようにしました。ヒュドラーの胴体は裂いて、その肝の血を矢じりにつけ毒矢としました。

ヘラクレスのヒュドラー退治

この功業は達成されたのですが、従者の力を借りたということで、10の功業の1つとは数えられませんでした。
また、大蟹はその功績(ほとんど何もしていませんが)により、女神ヘーラーにより天にはこばれ、〈かに座〉となりました。

アミューモーネーの泉
アミューモーネーは、アルゴス王ダナオスの50人の娘(ダナイデス)の1人。アルゴスの領有権をめぐり、女神ヘーラーとポセイドンが争いました。女神ヘーラーが勝ったのですが、ポセイドンはその判定に腹を立てて、この地に旱魃(かんばつ)を起こしました。
そのため、ダナイデスは水を求めて探しまわりました。アミューモーネーも探索に出ていました。彼女を愛したポセイドンが、三叉の鉾で地を打つと、三つの泉が湧き出ました。この泉がレルネーの泉、あるいはアミューモーネーの泉です。

ヘラクレスの功業3 ケリュネイアの鹿/功業4 エリュマントスの猪/功業5 アウゲイアース牛小屋掃除

ヘラクレス「ヒュドラーの退治」