1話5分で読めるギリシャ神話

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世界の起源

神々の会合
コルネリス・ファン・プーレンブルフ〈神々の会合〉

初めにカオス - 混乱した、形のない、重い固まりがありました。空も陸も海もまだありませんが、その中にはいろいろな物の種が眠っていました。

神である大自然が、空と陸と海を分けました。燃えている部分は軽かったので、まいあがり空となり、その下のほうを澄んでいない空気が占めました。空気より重い物は陸となり、水があふれてくると海となり、陸を浮かべました。また、空の空気が澄んでくると、星々が見えるようになりました。

別のコズモガニー(世界創造説)では、「大地」と「暗黒」と「愛」が最初にありました。「愛」は、カオスに漂っていた「夜」の卵から生まれ、手にした矢と松明とで生命と歓喜を生み出したということです。

やがて、名もない神は陸地に山や荒地、森、川、泉を配置しました。すると、空には鳥、水の中に魚、陸地には四つ足の獣も住むようにしました。

四つ足の獣は下ばかりを見ているので、空を見上げるもの、すなわち人間を神(プロメテウス)が造りました。この頃には、たくさんの神々(ティターン親族?)がいたようです。

オリンポス山
〈オリンポス山〉

世界は平たくて円盤のようなものです。その世界の中心がオリンポス山であり、アポロンの神託所のデルポイの聖地です。

この円盤のような世界の周りには、大洋河が流れ、中央は西から東へ海によって分けられています。その海が地中海で、地中海の東の果てが黒海とされていました。

世界の北の地には、ヒュペルボレオスと呼ばれる幸福な民族が住んでいます。彼らはとこしえの春の中、病気も労役も戦いも知りません。この地の山々にある大きな洞窟から、凍えるような北風がギリシャに吹いてくるのです。

世界の南側には、これもまた幸福で徳の高いアイティオピアー人が住んでいます。オリンポスの神々はこの民族がたいへん好きで、よく訊ねては響宴を開いていました。

世界の西の果てには、大洋河の近くにエーリュシオンの原と呼ばれる幸福な土地があり、神々に特に目をかけられている人間が住んでいます。

曙と太陽と月は、東側の大洋河から天空を登り、西の大洋河に降り立ちます。そして、翼にある船に乗り、北側の大洋河をまわって東の登り口に戻ります。

ゼウスの時代には、オリンポスの館で会議が開かれたり、アンブロシアとネクタルの響宴が開かれたりします。美しい女神ヘーベーがネクタルの酌をしてまわり、アポロンが竪琴を奏でることもあります。その曲にあわせて、美しいムーサの女神たちが歌います。

太陽が沈む頃になると、神々はそれぞれの館に帰って眠りにつきます。

神々の響宴
コルネリス・ファン・プーレンブルフ〈神々の響宴〉