ペルセウスの母ダナエー
ティツィアーノ〈ペルセウスの母ダナエー〉プラド美術館
ダナエーは、あの英雄ペルセウスの母。
「娘から生まれる子に殺される」と、神託を受けた父アルゴス王アクリシオスは、ダナエーを王宮の地下に青銅の牢を作り閉じ込めました。
ダナエーのまばゆいばかりの美しさを知って、またゼウスの浮気心がうずいたのです。全能の神が地下牢に入るのはたやすいはずなのですが、どうしたことなのでしようか?
地下牢の天井の隙間から、雫(しずく)に変身してダナエーに降り注いだのです。こうして生まれたのが、英雄ペルセウスです。
地下牢から赤ん坊の泣き声が聞こえてくると、父アクリシオス王はびっくりしました。しかも、赤ん坊の父親がゼウスというではありませんか。恐ろしさのあまり、王はダナエーと赤ん坊を木の箱に入れ、大海へと投げ捨てさせたのです。
やがて、木の箱はセリポス島へ漂着。
ここから、ペルセウスとゴルゴンの一人メドゥーサのエピソードが始まります。
レンブラント〈ペルセウスの母ダナエー〉エルミタージュ美術館
クリムト〈ペルセウスの母ダナエー〉