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はとバス・日帰りバスツアー 私の体験記
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1話5分で読めるギリシャ神話

ギリシャ神話の神・女神・英雄のエピソードを絵画から分かりやすくまとめています。ギリシャ神話は美術を鑑賞する時、必ずあなたの役に立ち想像力を羽ばたかせてくれます。

菜食主義の父ピタゴラス

ラファエッロ「アテナイの学堂」のピタゴラス
ラファエッロ〈アテナイの学堂のピタゴラス〉バチカン美術館

ベジタリアン(Vegetarian)という言葉の意味

「ベジタリアン」は、野菜を意味するベジタブルが語源ではありません。ベジタリアン(Vegetarian)という言葉は、1847年にイギリスのベジタリアン協会から広まったと言われています。その語源は「活気のある、健全な」などを意味するラテン語 vegetus に由来します。
ベジタリアンは野菜だけを食べる人と誤解を受けがちですが、実際には野菜だけではなく穀物、果物、豆、海藻、種子、きのこなど様々な作物を食べています。〈出典

ピタゴラスは、サモア生まれのギリシャ人

ピタゴラスは圧政を憎んで、イタリアに亡命し、クロトンでピタゴラス教団を立ち上げた。彼は、知性によって神々の知識に分け入り、人間には禁じられていることも心の目で読み取り、それを人々に教えた。
大宇宙の起源、星のまわる法則、万物の原因、自然とはなにか、雪や雨はどこから生まれるのか。稲妻はどうして生じるのか、ゼウスが鳴らすものなのか、雲を引き裂く風なのか。神とはどのようなものなのか。彼は、あらゆる不可思議なことを説き明かした。
ピタゴラスの数学や輪廻転生についての思想は、プラトンにも大きな影響を与えた。

そして、肉を食べることに最初にNOと言った人は、このピタゴラスだった。

ピタゴラスは激白する!

「人間たちよ、忌まわしい食べ物によって、自分の体を汚すようなことはしないことだ。穀物もあり、蜂蜜もあり、ブドウや果実もたわわに実る。生でも食べられる野菜、火を通すことでより柔らかくなる野菜もある。牛、羊、山羊などは草を食し、その乳を我々に与えてくれる。大地は、惜しげもなくその恵みをあたえてくれる。

虎、獅子、狼、熊などは喜んで肉を食うが、それは荒くれた凶暴な性質のものだけだ」

ピタゴラス
〈ピタゴラス〉カピトリーノ美術館

「生き物が、他の動物を殺すことによって生きていくとは!
あのキュクロプスのように、荒々しい歯で痛ましい肉をかみ裂くことが喜びなのか!
『黄金時代』には、大地が生み出す食べ物で満ちていた。空を飛ぶ鳥も、野をかける兔も恐れを知らなかった。疑いを知らぬ魚も、釣り針にかかることはなかったのだ。

が、どこかの誰かが、おせっかいにも、獅子たちと同じように肉を食い、それを腹におさめたのだ。こうして、罪ヘの道が開かれた。最初は自分自身を守るために剣で凶暴な獣を殺すことは良いとしても、その肉まで食うのは良いことではないのだ。

牛も羊も、生きることで我々の役に立っている

また、このような動物を神々に捧げるといって殺し、その内蔵から神の意志を読み取ろうとしたあげく、その肉を食う。それを神のせいにしてだ。このように羊や牛の肉を食うというのは、実はわれわれの協力者を食っているのだと知らねばならぬ。

あの優しい羊がなにをしたというのだろうか。その毛は我々の衣服となり、その乳は豊かであり、羊たちが生きることが、われわれの役に立っているのだ。
同じように、あの牛がなにをしたというのであろうか。畑を耕したり、牛乳を恵んでくれているのだ。牛たちも、生きることで我々の役に立っているのだ。

食す獣の体から、魂を追い出してはならない

さいごに、霊魂にいたっては死ぬことももなく、以前のすみかを去っても、常に新居に迎えられて、そこに生きつづける。かつて、わたしはトロイア戦争の時、メネラオスの重い槍を胸に受けたパントオスの子エウポルボスだった。最近、わたしの盾がヘーラーの神殿に奉納されていたのを見て、懐かしく思ったものだ。

また、人間から獣に、獣から人間に移ることもある。このように万物は変転、変化していくが、けっして滅びはしないのだ。だから警告しよう!人の道を誤ってはならぬ。その食す獣の体から、われわれと同じ魂を追い出してはならない」