1話5分で読めるギリシャ神話

ギリシャ神話の神・女神・英雄のエピソードが、絵画で分かりやすい。また、ギリシャ神話はあなたの美術鑑賞に役立ちます。〈アートバイブル〉も、絵画でわかりやすい聖書です。

運命の3女神

A Golden Thread(運命の糸)
ジョン・M・ストラドウィック〈運命の糸〉

人間の運命と寿命は、3人の女神モイライが司っています。モイラとは「割り当て」という意味で、モイライはその複数形です。
彼女たちは、大神ゼウスと「不変なる掟」女神テミス、あるいは「夜」の女神ニュクスとの子だとする説があります。

3女神のそれぞれの役割は、

クロトー:運命の糸を紡ぎだす
ラケシス:運命を割り当たる
アトロポス:死の瞬間にその糸を断ち切る

ヘカテーあるいは運命の3女神
ウィリアム・ブレイク〈死の女神ヘカテー or 運命の3女神〉

神々ですら、彼女たちが下した運命には逆らうことができません。ただ、大神ゼウスだけは彼女たちに運命の力を与えたとも言われているので、運命を変えることができるようです。

その理由は、
天空の神ウラノス、その子でゼウスの父神クロノスは、それぞれ自分の子に王権を奪われるとの運命があり、その通りになりました。ただゼウスだけは、同じように自分の子に王権を奪われると運命にありましたが、プロメテウスとの和解でその秘密を事前に知り、王権を自分の子に奪われることはなかったからです。
※女神テティスとの子を持つと、その子に王権を奪われる運命があった。

運命の3女神は「ギガントマキア」(オリンポスの神々と巨人族との戦い)に参戦し、青銅の棍棒でアグリオスとトオーンという2人の巨人を殺しています。また、究極の怪物テューポーンをだまして「無常の果実」を食べさせ、怪物の力を奪い、ゼウスの勝利に貢献ともいわれています。

運命の三女神
ポール・トゥマン〈運命の三女神〉