クニュプファー〈アマゾン女王の腰帯〉
ヘラクレスの難業9 アマゾン女王の腰帯
エウリュステウス王の娘アドメーテーがアマゾン女王がしている腰帯をほしがりました。ヘラクレスはテセウスなどの勇者を募り、アマゾンの国に渡ります。
ヘラクレスは戦いを覚悟していましたが、アマゾン女王ヒッポリュテーに気に入られました。女王は強靭な肉体のヘラクレスたちをみて、自分たちの丈夫な子を作ることを条件に腰帯を渡すことを約束したのです。
ところが、ヘラクレスを嫌っていたゼウスの妃ヘラがアマゾネスの一人となって「ヘラクレスが女王を拉致しようとしている」と噂を流しました。すると、とうぜんアマゾネスは武装して、ヘラクレスたちの船を攻撃します。
ヘラクレスはだまされたと思い、ヒッポリュテーを殺し女王の腰帯を持ち帰りました。
※「アマゾン女王の腰帯」とは、どんな魅力があるのか、どんな効用があるのかはよく分かりません。
ヘラクレスの難業10 ゲーリュオーンの牛たち
この牛は、エリュテイアの島(紅色の島)に住んでいました。その島は、西の果ての外洋オケアノスの中にあり、鮮やかな赤い夕日が美しいのでそう名づけられました。怪物ゲーリュオーンはここの王です。
〈ヘラクレスの柱〉
アフリカとヨーロッパの国境がまだ陸続きの西の果て、巨大な山脈の前までヘラクレスは来ていました。この山脈がなければ早くエリュテイア島に行けると考えたヘラクレス。その怪力で山脈を真っ二つにしました。
そして、外洋オケアノスと地中海がつながってジブラルタル海峡になったのです。そして、2つに分かれた山脈は〈ヘラクレスの柱〉と呼ばれました。
さて、牛たちは、エウリュティオーンという巨人と双頭の番犬オルトロスによって守られていました。ヘラクレスはこの巨人と番犬を退治して、牛たちを生け捕りにしました。
連れて帰る途中、ゲーリュオーン王が追ってきましたが、ヘラクレスはヒュドラの弓で射殺してしまいました。
→ヘラクレスの難業[11・12]黄金の林檎と冥界の番犬ケルベロス
クラナッハ〈ゲーリュオーンの牛〉