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オデュッセウスとペネロペイアプリマティッチオ〈オデュッセウスとペネロペイア〉

あらすじ

老女エウリュクレイアから夫の帰還を知らされたペネロペイアですが、にわかには信じることができません。

広間に降りてきた彼女は、乞食姿の男が本当にオデュッセウスなのか確かめようとします。そこで、二人だけが知る秘密を試すため寝台を移すよう命じました。

するとオデュッセウスは、オリーブの木を土台に自ら作った寝台の秘密を語ります。

その言葉を聞いたペネロペイアはついに夫であることを確信し、長い年月の疑いと悲しみから解き放たれました。

こうして二人は再会を果たしますが、求婚者誅殺の報復に備えるため、オデュッセウスはテレマコスや忠臣たちとともに父ラエルテスの屋敷へ向かいました。

信じられない知らせ ― ペネロペイアの疑い

老女エウリュクレイアは、二階にいるペネロペイアのもとへ急ぎました。

「奥様、お目覚めください。毎日、毎日お会いしたいと願っておいでだったオデュッセウス様が、ご帰国なさいました。もうお屋敷においでで、あの無法な求婚者たちをみごと討ち果たされたのです」

しかし、女神アテナの力によって深く眠っていたペネロペイアは、にわかには信じません。

「婆や、きっと神さまがそなたの心を狂わせたのでしょう。今まで、これほどぐっすり眠れたことはなかったのに。もし若い者がそんな嘘の知らせを持ってきたなら、私はきびしく追い返していたところです」

それでも老女は言い募ります。

「オデュッセウス様は本当にお戻りになったのです。あの他国の者こそ、オデュッセウス様だったのです。テレマコス様はご存じでしたが、求婚者たちの手前、ずっと隠しておいでだったのですよ」

ようやく心が揺らぎ始めたペネロペイアは、静かに言いました。

「大切な婆や、詳しく話しておくれ。あの恥知らずな求婚者たちを、どのように倒したというのですか」

それでも信じきれぬ妻の心

老女は、求婚者の誅殺や広間を清めたことなど、すべてを語りました。

しかし、それでもペネロペイアは首を振ります。

「婆やよ、喜ぶのはまだ早い。本当のこととは思えません。きっと神々が怒り、彼らを罰したのでしょう」

すると老女は言いました。

「では証拠を申し上げます。私があの他国の者の足を洗おうとしたとき、かつて白猪に傷つけられた、あの傷跡に気づいたのです。
しかし求婚者たちのことを考えて、オデュッセウス様は、まだ奥様には話すなとお命じになりました」

ペネロペイアは広間へ降りていき、壁際に腰を下ろしました。

目の前の他国の者が本当に夫なのか――。

何も語りかけることもできず、ただ夫の顔を見つめては、また目を伏せてしまいます。

一方、オデュッセウスも反対側の壁際に座り、妻が何か言葉を発するのを静かに待っていました。

二人だけの秘密

その沈黙を破ったのは、テレマコスでした。

「母上、なんとつれないお心でしょう。どうしてそのように離れて座り、何もお尋ねにならないのです」

ペネロペイアは答えます。

「テレマコスよ、あまりの驚きに、言葉も出ないのです。しかし私には、夫オデュッセウスであるかどうかを確かめる方法があります。
私たち二人だけが知っている秘密があるのです」

それを聞いたオデュッセウスは、わずかに笑みを浮かべ、息子に言いました。

「テレマコスよ、母には思う存分試させておけばよい。我らはこれからのことを考えねばならぬ。
人を殺した者は、しばしば他国に亡命するものだ。ましてや我らは、イタケの身分ある若者を多く殺したのだ。このことをよく考えねばならぬ」

テレマコスは答えました。

「それは父上にお任せいたします。神々を除けば、父上ほど知略に富んだ人はおりません」

オデュッセウスはさらに言います。

「今はまだ、この誅殺を世間に知られてはならぬ」

そして彼は考えました。
屋敷の中で、まるでペネロペイアの再婚が決まったかのように装い、楽人に竪琴を奏でさせて宴が開かれているように見せかけるのです。

その間に父ラエルテスの屋敷へ行き、次の戦いに備えるつもりでした。

オデュッセウスとテレマコスは湯浴みをし、衣服を整えます。

寝台の秘密 ― 夫婦の証

ペネロペイアは、なお夫を試そうと考え、老女に命じました。

「婆や、寝室の外に寝台を用意しておくれ。そこに羊の皮と毛布、洗った敷布を敷いておくれ」

それを聞いたオデュッセウスは、驚いたように言います。

「奥よ、なんと不思議なことを言うのだ。神々でさえ、その寝台を動かすことはできまい。

その寝台は、根を張ったままのオリーブの木を使って、わしが作ったものだ。
その周りに石を積み上げ、寝室を築いたのだ。
まさか誰かが、そのオリーブの木の根元を切り、寝台を動かしたというのか?」

その言葉を聞いた瞬間――

ペネロペイアの疑いはすべて消えました。

二人だけが知る秘密を語ったからです。

彼女はオデュッセウスの首に抱きつき、額に口づけしました。

「オデュッセウス、どうか怒らないでください。私は長い間、人に騙されることを恐れていたのです。
この家には、食事や衣服を求めて嘘をつく者がたびたび訪れました。それでも、あなたの話が聞けるのが嬉しくて、私はいつも黙って聞いていたのです」

長年の悲しみを思い、オデュッセウスの胸は熱くなりました。
彼は妻をしっかりと抱きしめます。

その夜、二人は久しぶりに語り合い、尽きぬ思い出を分かち合いました。

そして最後の戦いへ

翌朝――。

オデュッセウスは言いました。

「奥よ、よく聞いておくのだ。陽が昇れば、わしが求婚者どもを討ち果たしたことが、たちまち知れ渡るだろう。
そのとき、そなたは女中たちとともに二階にとどまり、誰にも会わず、何も聞かずにいなさい」

そう言い残すと、オデュッセウスは武具を身につけました。

同じく武装したテレマコス、
豚飼いエウマイオス、
牛飼いピロイティオスとともに、

彼は老父ラエルテスの屋敷へ向かいます。

次なる戦いが、すぐそこまで迫っていたのです。

オデュッセウスの妻ペネロペイア[独白]その1