1話5分で読めるギリシャ神話

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ゼウスの神話 ベスト3

ゼウスの神話 ベスト3

約200のエピソードがある〈1話5分で読めるギリシャ神話〉が教える、これだけは知っておきたい【ゼウスの神話ベスト3】

ゼウス神々の王に ティタノマキア

ゼウスの父クロノス率いるティーターン族
ぜウス率いるオリュンポスの神々とゼウスの父クロノス率いるティーターン族との10年間の戦いをティタノマキアといいます。ティーターン族とは大地女神ガイアと元天界の王ウラノスとの間の子で、6人の男神と6人の女神です。オケアノス(大河)、イアペスト(アトラスとプロメテウスの父)、末弟で今の王クロノスなどがいます。

ウラノスの予言「お前の子がいずれ、支配権を奪うだろう」
そのため、クロノスはレアとの間に生まれてくる子を次々と呑み込んでしまいます。その夫の仕打ちに耐えられなかったレアは最後の子ゼウスをクレータ島で隠れて産むと、石を産衣で包んでクロノスに渡しました。クロノスは気づかず、その石を飲み込みました。

クロノス対ゼウス ティタノマキア
大きくなったゼウスは兄姉を助けるため、知恵の女神メティスに助けを求めました。メティスはクロノスに吐き薬を与えると、クロノスは兄姉を吐き出します。ゼウスは、ただちに兄姉とともにをオリュンポス山に布陣。一方クロノスも兄姉であるティーターン族とともにオトリュス山に布陣し。戦いがはじまります。この戦いがティタノマキアで、勝敗がつかないまま10年たった時、ガイアがゼウスに秘策を与えます。

ティタノマキアの勝利によりゼウスの神々の王に
コルネリス・ハールレム〈ティーターンの墜落〉デンマーク・ナショナル・ギャラリー

「奈落のキュプロプスとヘカトンヘイルを助け出し、味方につけるがよい」
助け出された一つ目巨人キュプロプスは、ゼウスに雷霆、ポセイドーンに三つ叉の槍、ハーデースには姿を見えなくする帽子を与えました。ゼウスは雷によりティーターンの目をくらまし、50の頭と100の手を持つヘカトンケイルが大きな岩をティーターンに雨あられと投げつけます。

こうして、ティタノマキアはゼウス側オリュンポスの神々の勝利で終結。くじ引きで、ゼウスが天界、ポセイドーンが海、ハーデースが冥界を支配することになりました。全宇宙を占める天界をえたゼウスが、神々の王となりました。

ゼウス完全制覇へ ギガントマキア

神々ではギガンテスを殺すことができない!
ティタノマキアに勝利したゼウスは、ティーターン族をタルタロス(奈落)に閉じ込めました。それに怒ったガイアは、ギガンテス(巨人族)を生み、ゼウスと戦わせます。これがギガントマキアです。

厄介なことに、ゼウスをはじめとする神々ではギガンテスを殺すことができません。それを予測していたゼウスは、人間ヘラクレスをアルクメネーに産ませていました。オリュンポスの神々はギガンテスを天界から追い落とすと、ヘラクレスが弓矢でトドメをさします。オリュンポスの神々の勝利です。

ギガントマキア
ジュリオ・ロマーノ〈ギガントマキア〉

ゼウス、ただ一度の敗北。究極の怪物テュポーン
しかし、ガイアの怒りは消えず、今度は原初の神タルタロスとの間に、究極の怪物チュポーンを生み出しました。この怪物の大きさは天にも届き、両手を広げると世界の果てにまで達します。両肩からは恐ろしい竜蛇の頭が100も生え出ています。これに恐れをなしたオリュンポスの神々は、それぞれ動物に変身してエジプトに逃亡。そのことから、エジプトの神々は動物の顔を持つのです。

ギガントマキアは、今やゼウス対チュポーンの一騎打ちになりました。宇宙全体がとどろき震える戦いの中で、チュポーンはゼウスの手足の腱を奪い、岩穴に閉じ込めてしまいました。ゼウスにとって、ただ一度の敗北です。
それを知った盗みの神ヘルメース。手足の腱を探し出しゼウスに渡すと、ゼウスはみるみる回復してきました。

勝利の果実・無常の果実
一方、チュポーンはゼウスを完全に倒すために運命の女神からどんな願いも叶う「勝利の果実」を手に入れ食べました。しかし、それは「無常の果実」で食べた途端、チュポーンには力がなくなってしまいました。そこをゼウスが雷霆で倒し。タルタロス(奈落)に封じ込めました。とうとう、ガイアはゼウスを宇宙の支配者と認めました。

プロメテウスとゼウスの秘密

プロメテウスは、ただ一人ゼウスに屈しなかった神。人間をこよなく愛した神です。

「プロメテウスめ、いまいましい人間どもめ」
祭壇に生け贄を捧げる時、肉の配分を神と人間とでどのように分けるかを決める時のこと。プロメテウスは、一方にはおいしい肉と内蔵をまずそうな皮で包み、もう一方は固い骨をおいしそうなアブラ肉で包み、最初にゼウスに選ばせました。ゼウスは、固い骨をおいしそうなアブラ肉で包んだ方を選択しました。ゼウスにそれがわからぬはずはないのですが...ゼウスは内心立腹していました「プロメテウスめ、いまいましい人間どもめ」。

〈先を見るもの〉プロメテウスのみが知るゼウスの秘密
しかし、ゼウスには一つ気になることがあります。それは〈自分の子に支配権を奪われる〉ことです。ウラノスは子クロノスに、クロノスは子ゼウスに天界の支配権を奪われました。この予言のように、ゼウスも自分の子に支配権を奪われることになっていたのです。しかし、その母になる女神か人間の女の名前がわかりません。
それを知っているのが、〈先を見るもの〉プロメテウスです。

人間の創造
ジャン・シモン・ベルテレミ〈人間の創造〉ルーヴル美術館

スキュティア山に縛り付けられたプロメテウス
そして、プロメテウスが火を盗んで人間に与えた時、ゼウスはプロメテウスを罰することにしました。スキュティアの聳え立つ岩山に縛り付けたのです。鷲に肝を毎日食らわせる罰です。神の肝は食われても次の日には再生されます。だから、この罰はゼウスが許すまで続くのです。

ゼウスは伝令の神ヘルメースに命じて「早く秘密を明かして、楽になったらどうだ!」と言わせます。しかし、プロメテウスは決して秘密を明かさなかったのです。しかし、ゼウスを倒した子の神話は出てきません。どこかで、プロメテウスとゼウスとの間で取り決めができたのでしょう。秘密を知ったゼウスは、その女神を人間に嫁がせています。女神は子を産みました、あのトロイア戦争で武勇をあげる子を。

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