1話5分で読めるギリシャ神話

ギリシャ神話の神・女神・英雄のエピソードが、絵画で分かりやすい。また、ギリシャ神話はあなたの美術鑑賞に役立ちます。姉妹サイト〈1話5分で読める聖書-アートバイブル

大洪水は、青銅の時代の後に起こった。

旧約聖書のノアは、ギリシャ神話ではデウカリオーンです。この二人の物語は、とても似ています。
それは、聖書やギリシャ神話は、もっと古いシュメール神話が元になっているからです。そもそも、聖書のアダムとエバの話は、シュメールの神エンキが創造した人間の話『神の子〈ネピリム〉シュメールの謎2』です。もう一つの大洪水のギリシャ神話【大洪水、バウキスとピレーモーン】もあります。
(2つのリンクは一番下にあります)

黄金時代
ヨアヒム・ウテワール〈黄金時代〉メトロポリタン美術館

黄金の時代

黄金の時代は、まさにこの世の春。
まるでエデンの園の中で、人間は暮らしているようでした。
一年中、寒くもなく暑すぎることもなく、穏やかな気候です
また、いつでも自由に食べることもできる木の実や作物も豊富にありました。

銀の時代

ゼウスは、春のような一年間を4つの季節(春・夏・秋・冬)に分けました。
そのため、人間は夏の暑さや冬の寒さを耐えなければならなくなりました。はじめは洞くつの中で生活をしていましたが、家を造るようになりました。
また、食物の種をまき、農作物を作ることも必要になりました。
しかし、銀の時代の人間の心は、まだ清らかでした。

青銅の時代

それが青銅の時代になると、人間の気性が荒くなり、武器を持って争うことも起こりました。
また、人間は嘘をついたり、欲をかくようにもなりました。

森の木々を切り倒して舟を造り、海に出てたくさんの生き物を殺しました。
さらに、地の中を掘って、様々な金属を取るようにもなりました。特に青銅や鉄は武器に変えられました。もっと希少な「金」は、人間の欲を刺激します。

お互いに信じあうこともできなくなり、とうとう人間は安心して、暮らすこともできなくなりました。大地は戦いの血でそまり、神々は地上と人間を見捨てて天上界に去っていきました。
ただひとりの女神だけは、この地上に止まりました。それが、てんびん座の女神アストライアーです。

大洪水
フランシス・ダンビー〈大洪水〉テート・ブリテン

ゼウスは地上の人間に怒り、滅ぼすことを決意

ゼウスは神々を天上の宮殿に集めると、話しはじめました。
「わしは、地上の人間に愛想が尽きた。だから、今の人間を滅ぼし、新しい種族を作ろうと思う。もっとましな世界になり、神々への崇拝も復活するであろう!」
他の神々が、ゼウスに反対することはありません。
そう言うなり、雷(イカヅチ)を手にし、今まさに地上を焼き尽くそうとしました。

しかし、思いとどまりました。それは、地上が燃えさかり、天まで焼かれてしまうかもしれないと思うったからです。
「では、どうするか?」

ゼウスがとった手段は大洪水

ゼウスは雨雲をふき飛ばす北風を閉じ込め、南風を送り出しました。
空は雨雲でおおわれ、滝のように雨が降り始めました。そして、兄ポセイドーンを呼び、川を氾濫させ、海も荒れさせました。
たちまち、地上は水でおおわれ、一面の大海原となりました。生き物は溺れてほとんどが死んでしまい、生き残ったものも、食べ物がなく飢え死にしてしまいました。

パルナッソス山に残った希望

大海原の中に見えるのは、唯一パルナッソス山。この山には、二人の人間が生き残っていました。プロメテウスの息子デウカリオーンとその妻ピュラー(エピメテウスとパンドラの娘)です。

ゼウスの思惑に気づいていた『先を見るもの』プロメテウス。彼は、自分の息子に大洪水が起こることを教えていたのです。
新しい〈英雄の時代〉は、この二人に託されました。

大洪水を生き残ったデウカリオーンとピュラー】参照

大洪水、バウキスとピレーモーン】もう一つの大洪水の話

てんびん座:アストライアー(星占い)

興味のある方はこちらもどうぞ。
『神の子〈ネピリム〉シュメールの謎2』

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