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ユピテル(ゼウス)とセメレモロー〈ユピテル(ゼウス)とセメレ〉

ディオニュソスはゼウスとセメレの子

ゼウスの妃ヘラは、嫉妬からセメレを憎みました。

ヘラはセメレの乳母ベロエーに化けると、彼女をそそのかします。
「婆やは心配でたまりません。恋人は本当にゼウス様なのでしょうか? 嘘をつく男は多いのですよ。天上でのお姿を見せてくださるようお願いしたらどうでしょう? もうすぐお子様も生まれてくるのですから」

セメレは乳母ベロエーの言葉をもっともだと思い、密会に来たゼウスにお願いしました。
「ゼウス様。1つお願いがあります、叶えてくださいますか?」
「何なりと言ってごらん、あの冥界の河スティクスに誓って叶えてあげよう」

「天上でのゼウス様の神々しいお姿をここでも見せてください」
彼女の願いを聞いたいたゼウスは、後悔しました。

しかし、スティクス河に誓ったからには、神々でさえその誓いを破ることはできないのです。

ディオニュソスの母セメレの死

バッカス(ディオニュソス)カラヴァッジオ〈バッカス(ディオニュソス)〉

次に会う時、ゼウスは雷(いかづち)を持って現れました。とうぜん、人間のセメレの体は耐えきれず燃えて死んでしまいました。

ゼウスは、すぐさまセメレのお腹の子を救い出すと自分の腿(もも)に入れて育てることにしました。こうして、月日が満ちて生まれたのが、ディオニュソスです。

ディオニュソスは、幼児から少年時代、ニューサのニンフたちに育てられました。彼女たちはこの功績によって、ゼウスによりヒアデス星団として星座に中におかれました。

酒の神ディオニュソスへ

ディオニソスは成長すると、ぶどうの栽培やその果汁から酒を造ることを発見しました。

しかし、この頃になってもデウスの妃ヘラの憎しみは消えず、ディオニュソスを狂わせ、世界中を放浪させたのです。ディオニュソスがプリギュアにきた時、女神レアーは彼の狂気を直し、秘教の祭礼を教えました。

その後、再びディオニュソスはブドウの栽培と酒の作り方を教えて歩きました。遠くインドにも長く遠征したということです。

遠征を勝利してから帰ってきたディオニュソスは、ギリシャ中に秘教を広めることにしました。そして、ディオニュソスは母セメレの故郷テーバイに戻ってきました。

しかし、狂気と陶酔のディオニュソスの祭礼を受け入れない君主もいました。

ディオニュソス、テーバイへの凱旋[1]

パエトンの墜落

ヒアデス星団

ヒアデス星団は、おうし座に位置しています。1等星アルデバランの近傍に広がるV字形の星の集団で、おうし座の顔の位置にあります。
日本ではその形状から釣鐘星と呼ばれていました。 距離は地球から150光年と考えられ、直径は30光年ほどと推定されています。