1話5分で読めるギリシャ神話

ギリシャ神話の神・女神・英雄のエピソードが、絵画で分かりやすい。また、ギリシャ神話はあなたの美術鑑賞に役立ちます。〈1話5分で読める聖書-アートバイブル

ゼウスの神話 ベスト3

(更新日:2021.02.14)

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【ゼウスの神話 Best3】
「ティタノマキア」オリュンポスの神々 vs ティーターン族
「ギガントマキア」ゼウスが生涯たった一度敗北をした怪物チュポーンとは?
プロメテウスだけが知っていたゼウス最大の秘密とは?

ゼウスの神話 ベスト3

ゼウス神々の王に ティタノマキア

オリュンポスの神々 vs ティーターン族
ぜウス率いるオリュンポスの神々 vs ゼウスの父クロノス率いるティーターン族との10年間の戦いを「ティタノマキア」といいます。
ティーターン族とは大地女神ガイアとクロノスの前の天界の王ウラノスとの間の子で、6人の男神と6人の女神がいます。よく知られている神はイアペスト(プロメテウスやアトラスの父)、末弟で今の天界の王クロノス、オケアノス(大河)など。

ウラノスのクロノスへの予言「お前の子がいずれ、支配権を奪うだろう」
そのため、クロノスはレアとの間に生まれてくる子を次々と呑んでしまいます。その仕打ちに耐えられなかった妻レア。最後の子ゼウスを隠れてクレータ島で産むと、石を産衣で包んでクロノスに渡します。クロノスは気づかず、その石を飲み込みました。

クロノス vs ゼウス「ティタノマキア」
大きくなったゼウスは兄姉を助けるため、知恵の女神メティスに助けを求めました。メティスはクロノスに吐き薬を与えると、ゼウスの兄姉を吐き出します。ゼウスは、ただちに兄姉とともにをオリュンポス山に布陣。一方クロノスもティーターン族とともにオトリュス山に布陣。この戦いが「ティタノマキア」。勝敗がつかないまま10年たった時、ガイアがゼウスに秘策を与えます。

「奈落のキュプロプスとヘカトンヘイルを助け出し、味方にしなさい」
助け出された一つ目巨人キュプロプスは、ゼウスに雷霆、ポセイドーンに三つ叉の槍、ハーデースには姿を見えなくする帽子を贈与。ゼウスは雷によりティーターンの目をくらまし、50の頭と100の手を持つヘカトンケイルが大きな岩をティーターンに雨あられと投げつけます。

こうして、ティタノマキアはゼウス側オリュンポスの神々の勝利に。
くじ引きで、ゼウスが天界、ポセイドーンが海や川、ハーデースが冥界を支配下に。天界をえたゼウスが、実質神々の王となりました。

ティタノマキアの勝利によりゼウスの神々の王に
コルネリス・ハールレム〈ティーターンの墜落〉デンマーク・ナショナル・ギャラリー

ゼウス完全制覇へ ギガントマキア

神々はギガンテスを殺すことができない!
ティタノマキアに勝利したゼウスは、ティーターン族をタルタロス(奈落)に幽閉。それに怒ったガイアは、ギガンテス(巨人族)を生み、ゼウスと戦わせます。これがギガントマキアです。

厄介なことに、神々はギガンテスを殺すことができません。それを予測していたゼウスは、人間ヘラクレスをアルクメネーに産ませていました。オリュンポスの神々はギガンテスを天界から追い落とすと、ヘラクレスが弓矢でトドメをさします。

ギガントマキア
ジュリオ・ロマーノ〈ギガントマキア〉

ゼウス、生涯ただ一度の敗北。究極の怪物テュポーン
ギガントマキア後もガイアの怒りは消えず、今度は原初の神タルタロスとの間に、究極の怪物チュポーンを生み出しました。この怪物の大きさは天にも届き、両手を広げると世界の果てまで達します。両肩からは恐ろしい竜蛇の頭が100も生え出ています。これに恐れをなしたオリュンポスの神々は、それぞれ動物に変身してエジプトに逃亡。そのことから、エジプトの神々は動物の顔を持つようになりました。

ギガントマキアは、今やゼウス vs チュポーンの一騎打ち
宇宙全体がとどろく戦いの中、チュポーンはゼウスの手足の腱を奪い、岩穴に閉じ込めます。ゼウスにとって、生涯ただ一度の敗北です。それを知った盗みの神ヘルメース。手足の腱を探し出しゼウスに渡すと、ゼウスはみるみる回復しました。

勝利の果実・無常の果実
一方、チュポーンはゼウスを完全に倒すために運命の女神からどんな願いも叶う「勝利の果実」を手に入れ食べました。しかし、それは「無常の果実」。食べた途端、チュポーンには力がなくなってしまいます。そこをゼウスが雷霆で倒し、タルタロス(奈落)に封じ込めました。とうとう、ガイアはゼウスを宇宙の支配者と認めました。

ゼウスの秘密とプロメテウス、そしてアキレウス

「プロメテウスめ、いまいましい人間どもめ」
プロメテウスは、ただ一人ゼウスに屈しなかった神で、人間をこよなく愛した神です。
祭壇に生け贄を捧げる時、肉の配分を神と人間とでどのように分けるかを決める時のこと。
プロメテウスは、一方にはおいしい肉と内蔵を皮で包み、もう一方は固い骨をおいしそうなアブラ肉で包み、ゼウスに選ばせます。ゼウスは、固い骨をおいしそうなアブラ肉で包んだ方を選択。ゼウスにはそれがわからないはずはないのですが...ゼウスは立腹し「プロメテウスめ、いまいましい人間どもめ」と思います。

プロメテウスのみが知るゼウスの秘密
ゼウスには一つ気になることがありました。それは〈自分の子に支配権を奪われる〉こと。ウラノスは子クロノスに、クロノスは子ゼウスに天界の支配権を奪われました。この予言のように、ゼウスも自分の子に支配権を奪われることになっていたのです。しかし、その母になる女神か人間の女が誰かわかりません。
それを知っているのが、〈先を見るもの〉プロメテウスです。

人間の創造
ジャン・シモン・ベルテレミ〈人間の創造〉ルーヴル美術館

スキュティア山に縛り付けられたプロメテウス
プロメテウスが火を盗んで人間に与えた時、ゼウスはプロメテウスを罰することにしました。スキュティアの聳え立つ岩山に縛り付けたのです。鷲に肝を毎日食らわせる罰です。神の肝は食われても次の日には再生されます。だから、この罰はゼウスが許すまで永遠に続くのです。

ゼウスは伝令の神ヘルメースに命じて「早く秘密を明かして、楽になったらどうだ!」と言わせます。
しかし、プロメテウスは決して秘密を明かしません。
だが、ゼウスを倒した子の神話はギリシャ神話にはありません。どこかで、ゼウスはその秘密を知ったことになります。ゼウスは、その女神を人間に嫁がせます。女神は子を産みました。あのトロイア戦争で武勇をあげるアキレウスという子を。

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